日本のサーフムービー界を代表する映像クリエーター
として知られる『PARUO』こと鈴木晴雄氏。
かつては小野嘉夫のシグネーチャーや
3TのCHANGEなどで大きな話題をさらった
その『PARUO』が今回は過去の映像作品のリメイクに挑戦した。
その映画はレジェンド川井幹雄が70年代に製作した
伝説の映画『ストーンブレイク』だ。
今年4/5にDVDでのリリースが決まったこのリメイク版は
『ストーンブレイクドリームス』という名で新たな産声を上る。
その製作舞台裏を監督の『PARUO』にインタビューした。
今回のプロジェクトは映像作家として、
伝説の映画のリメイクという興味深いテーマだったと思いますが?
驚きました。これが本当に8mmフィルムかという印象ですね。
それから川井さんはもちろんですが昔のサーファーって
今のサーフィンにはない魅力がたっぷり詰まった映像ですね。
ジェリー・ロペスと川井さんが新島で同じ波に乗る
という珍しいシーンもあります。
8mmフィルムでかなり古い映像でありながら
クオリティーが高いのはなぜでしょうか?
ミッキーさんの弟、川井康博さんがしっかりと管理していて、
しかも8mmフィルムをすでにデジタル化していたんです。
だから劣化も少なく、編集作業にもすぐに取りかかることが出来ました。
オリジナルフィルムは貴重な映像が残されていると思いますが?
ショーン・トムソンやマーク・リチャーズが登場します。
サンセットではバリー・カナイアプニが
すごいサーフィンを披露していますし、
同じ日の波に日本のサーファーが
チャージするシーンがあり圧巻です。
昔と今の川井さんの対比を見ることができて良かったと思います。
40年の経過を見せたくてこのような構成にしました。
当時の撮影クルーだった康博さんはサーファーではないので、
貰うことができると思ってインタビューさせて頂きました。
さらにプロサーファーの小川直久君に今のマルキでサーフしてもらい、
川井さんの昔の映像と重ねるという演出もありますから
ハワイロケはたった1週間で波が無いと事前に聞いていました。
ところがピンポイントでスウェルが入って連日サンセットで撮影することができました。サンセットのライディングが無いことも覚悟していたのですが、奇跡のようにブレイクしてしかも晴れたんです。
本当に良かったです。僕的には作品を左右する奇跡的な出来事だと思っています。
あと、蛸さんが急遽ハワイロケに参加してくれたのですが、ミッキーさんと二人が佇むところを切り取れて40年の時間経過を表現することが出来ました。
お二人には感謝です。二人ともサンセットでもかなりチャージしてましたし
流石の一言です。
じゃあハプニングも無く撮影はスムースに行ったんですね。
サンセットでJ’sの岡田修平さんと会ったことも奇跡でした(笑)
はいDVDもようやく完成して4/5に全国一斉に発売が開始されます。
よろしくお願いいたします。
1973年12月9日生まれ。学生時代からの映画狂で高校卒業後ケーブルテレビ会社にて番組制作をスタート。その傍らでサーフムービーを友人と製作し小野嘉夫プロのシグネチャーや3TのCHANGEなどを発表。『ART OF LONGBORD』で知られる映像プロデューサーの井澤聡朗氏に認められBCM制作「オルタナティブ」シリーズ、田原プロのDVDなど多数制作。現在では広告の映像も手がけている。