2013年12月5日木曜日

ケリーも絶賛したトムのターン

 米サーファー誌で特集されたサーフィン史に残るグレーテストライド。この特集本当に面白い!以前にもあのツインチューブを紹介しましたが、今回はこの号のカバーにもなったトム・カレンのカットバック。この1ターンのすばらしさをケリー・スレーターが解説ツーか絶賛してるので紹介します。短い文章なので原文にできるだけ沿うように訳してみました。

Tom Curren
at Backdoor 1991
photo: A-FRAME/SERVAIS

 トム・カレンに憧れた世代にとって、この写真はそのライディングも含めて最も影響力のある一枚だ。当時僕たち仲間はパイプでサーフするのが日課になっていて、そこにトム・カレンが現れると興奮したものだった。彼は不定期に予告もなしに姿を見せバックドアでサーフした。それはまるでチューブライディングのクリニック(手本)だった。この波の彼もそのえぐるようなターンの仕方をクリニックのように示してくれている。この写真はターンの組み立て方からそのスタイルと冷静な態度、もちろん光と色も併せて全てが完璧な一枚だと断言できる。ディーン・モリソンはこの写真から描かれた特大の絵をリビングに飾り、毎日眺めては自分の身体に染み込ませようとした。誰もがこの写真をいつも見えるところに貼ってこの技をコピーしようとしたんじゃないかな。タイガー・ウッズが言っていたけど彼が毎試合スイングの手本としているのは、97年のオーガスタ(マスターズ)での一振りなんだそうだ。このトムの写真をサーフィンの手本としたらすばらしいと思うよ。

ケリー・スレーター


 この写真は以前ポスターとして、サーファー誌で発売されて、僕(当ブログ筆者)も購入して壁に貼りました。ロブ・マチャドも自宅の壁に貼ってあると聞いてうれしくなったな。でもこの写真あまりにも完璧すぎで調和がとれているために、強い訴求力があるわけではない。サーフィンを知らない人に、この写真ってどこが凄いのと質問されたこともあります。虚をつかれたような気がしましたが、なるほどとも思いました。たしかに普通のサーフィンの写真にも見えるかもしれないし、トムのファンだからこそ理解できる一枚なのかなとも思う。
 サーフィンの写真は「驚き」や「パワー」を求められる傾向がありますが、この写真が表現しているのはサーフィンの美しさ、調和、そして優雅さで、力強さはそれらの影に隠されている、つまり秘められたパワーがこの写真にはあるともいえるでしょうか。デーン・レイノルズに同じ波でターンさせたらもっと過激なラインになると思いますけど、たぶん完成度は低いだろうなあと思う。撮影されたのは1991年ツーから20年以上も前になるんですね。
R.R
 reference book : Surfer Aug 2013

T.C.











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