2013年12月24日火曜日

ミックのクワッドは6'10"


ミックはあの日、こんなボードに乗っていた。DHDインタビュー

WHAT HE RODE: WORLD TITLE EDITION
Shaper Darren Handley breaks down Mick Fanning's Pipeline craft
インタビュアー、トッド・プロダノビッチ
サーファーウェブマガジンのインタビューから翻訳
reference from Surfer web

MICK FANNING
HEIGHT: 5’10″ (177 cm)
WEIGHT: 161 lbs (73 kgs)
SHAPER: Darren Handley (DHD)
LENGTH: 6’10″
WIDTH: 18 5/8″
NOSE WIDTH: 11″
TAIL WIDTH: 13 1/8″
THICKNESS: 2 3/8″
NOSE ROCKER: 5 5/8″
TAIL ROCKER: 2 5/8″
TAIL: Rounded Pin
BOTTOM CONTOUR: Single-to-double concave
VOLUME: 30.4L
GLASSING: Single layer on top and bottom with carbon reinforcement in the tail
FINS: Quad—FCS II with MF2 template plus trailers
BASE: 4.35″ / 110mm
DEPTH: 4.50″/ 114mm
AREA: 14.62″² / 9434mm²
SWEEP: 35.9°
FOIL: Flat

あのボードはミックのレギュラーボードがベースなの?それともパイプ専用?

あれはパイプ専用だよ。ベースになっているのはライアン・ピップウッドというサーファーと二年以上にかけて開発してきたものだよ。彼はどんなヘビーな波でもチャージしちゃうタイプなんだ。私はゆっくりゆっくりミックのボードを長くしてきたんだ。6'6"くらいまでかな。タヒチやフィージーで少しは良い結果が残せてね。だから私たちは6'10"まで伸ばしてパイプの大きな波用にしたらうまくいったんだよ。あの日ミックは朝早く7'1"に乗ったんだけど長過ぎて6'10"に変えたんだ。ちょっと厚みがあるからそれでも問題なかった。彼は6'10"と6'8"を2本つづ持っていた。バックアップ用にね。

photo by Joli

ミックのために作るパイプのボードの長さは?

私のボードで彼が使うのは、5'10"から6'10"までいろいろ。ハレイワの小さいときは5'10"、試合前半ではバックドアで6'1"、最終日のパイプでは6'10"。彼はいろいろなサイズのボードを使ったな。

パイプ専用のボードを作るときにもっとも重要なデザインの要素はなんだと考えている?

主要なのはロッカーとコンケープ、テイクオフのときにフィットするカーブが必要なんだ。いくらかのボリュームが前方に必要だね、それによって彼はパドルで波を得ようとしたときに十分早くキャッチできてドロップに余裕が生まれる。それにフィンがクアッドだからスピードも得られてバレルも抜けられるんだ。

ミックはいつもクワッドに乗っているの?

ハワイに入ってからもクワッドに熱くはなってなかった。フィージーのトリップでスラスターに乗って調子良かったからね。最終日に彼はクワッドを選んだんだ。理由はバレルをメイクするためにね。
この試合はそれが全てだ。ターンを競いあうわけではない。

パイプがソリッドになればツアーの選手にとってクアッドはスタンダードとなるだろうか?

もちろんだ。ミック、CJ,ケリー、ジョエル。彼らはみんなあの日クワッドに乗った。今年のほんのいくつかのイベントでジョエルやケリーから聞いたけど。クワッドはバレルでは信じられないくらい良いんだよ、でもターンについてはまだしっくりこないようなんだ。まだまだフィンのポジショニングや、ボードに乗っているときの影響など、スラスターのようなターンができるようにと開発の余地が残っている。世界中のボードファクトリーでその開発をしているよ。

ツアーの選手の多くがハワイのローカルシェイパーにボードを注文していますね。彼らから影響を受けますか?ノースショアー用のボードを作るときに?

もちろんだよ。ミックはウェイド・トコロと何年か仕事をしていてかなり良い結果を残しているんだ。そのボードが最終的には私のところにくるから、観察して同じようなものを作ってみる。ウェイドと私はパイプの試合を見ていたんだが、そのときにウェイドがミックから私のボードをもらって試したらすごく調子が良かったと言っていた。ほんの数年前は私もウェイドのボードを乗ってロッカーの調子の良さと、ソリッドな波に対応できることを理解した。私は彼の仕事ぶりにいつも注目していたんだ彼が作るボードのロッカーは美しいからね。彼から影響されているのはもちろんだよ。また私はチームライダーからも大きな影響を受けている。ヒッポーやキーレン・ピロウたちが求めるボードがどうか耳を傾けている。ミックも真摯に受け止めるているよ彼らは究極のビックウェイバーでもあるからね。

ミックはパイプやバックドアでボードを試す時間があるのかなって思うけど、あそこはいつも混雑しているから。

世界タイトルを決めたボードは初めて乗ったんだよ。ミックのような選手は脇にかかえてちりと見ればもうだいたい判ってしまうんだ。でもミックはバックドアで沢山波に乗っているよ。彼は毎朝一番にパドルアウトするんだサイズがどうであろうともね。だからラインナップでどう駆け引きをすれば良いかも心得ていて、ちゃんと順番に入れるのさ。でもジャック・フリーストーンみたいにたまにしかラインナップに顔を見せないと順番は回ってこないのさ。

ミックのためにパイプシーズン用のボードをシェープしてるとき、このボードでミックが勝つとか負けるとか考えて頭が一杯になってしまうことはありますか?

(笑)そんなことで悩んだりしないよ。ライアン・ヒップウッドのような人のためにボードを作ってもし彼らが12フィートの波に挑んでボトムターンでスライドアウトしたり、パーリングして大怪我を負ってしまったりと、もしそんなことが起きればそのほうが心配だね。私とミックは試合の前には十分に自信を持っていたからね。私たちはハワイ用にボードを作り、それをミックがチェックして細かい箇所を調整し、さらにチューニングしたボードを作ったんだ。彼の言葉は「yep」ただそれだけだった。もう完璧なのが判っていたんだ。タイトルを取ったときのボードはシングルレイヤーだったんだよ。彼のボードは全部そうだけど。あの日彼はそうとう振り回していたから折れないのがふしぎだったな。だがグラッシングはフレックスという点で重要なんだよ。ボードがよくしなるとスピードを得ることができるんだ、まるで魚のようにね。軽さはマニューバーという点で有利だ。バレルのインサイドに入るためにね。だが軽いボードはフォームボールに捕まると逃れられなくなってしまうね。

世界タイトルのウイニングボードはどうなりました?

プールルーム行きさ。彼が勝ってインタビューを受けて少し落ち着いてから「もうこのボードは二度と乗らないから家に戻って6'8"を持ってきてくれないか」というから私は家に戻りそのボードを置き、別のボードを彼に渡した。彼はそれでジョンジョンと戦ったんだ。それにあの6'10"は別の意味で思い入れがあったのさ。数週間前にあのボードのサンダーが心臓発作で亡くなったんだ。そのサンダーの最後の仕事みたいなものだったからミックにとっても特別だった。CJやヤディンを破った数分間の波はサンダーがミックにプレゼントしたんじゃないかな。

























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