JH:君のサーフィンの実力ならばプロサーファーとして食っていけるのに、どうしてサーフボードデザインの道を選んだの?
DT:僕は子供の頃サーフィンコンテストに関わらなかったんだ。父は裏庭でいつもシェープをしてた。だから気がついたらサーフボードデザインに夢中になっていたんだ。プロサーファーに憧れたけどコンペティターとしての素質はなかった。でも僕は別の素質があった。そのデザインがどう機能するか、それを違ったやり方で再構築し、それをテストするサーフィンの能力も持っているという資質に恵まれた。
古いデザインを知るところから僕のシェープが始まったんだ。レトロフィッシュを乗ったときに驚いたんだ。それで過去のデザインにも興味が深まった。ハイパフォーマンスのボードの開発が僕のテーマだったけど、フィッシュとの出会いから方向性が変わった。でも僕はレトロボードを作る気持ちはないんだ。すでに作られたデザインを複製はしない。過去のデザインを取り入れて最新のデザインを作るのが僕のやり方。もう過去のデザインは調べつくしたと思っている。
忠実にパフォーマンスボードに再現したんだ。
もちろん。それこそベストなんだよ。より長方形になっていくからね。ノーズとテイルは同じ幅。スケーリングの規則体系は無限なんだから。テクニカル的には僕のボードのどんなサイズでも作ることは誰にでもできるよ。あとはそこにライダーの体重とかが関わってくるね。SUPではそのデザインが多様されている。計測できるのが利点なんだ。その規則体系で最小のSUPボードを作ることも可能だ。
パラレルなアウトラインのボードで巨大な波をサーフしたことはないよ。だってスピードがすごいからね。巨大な波で必要なことは波の上でサーフボードが適正にコントロールされた状態だから、テールがしっかりフェイスに入っている方が良い。でもビッグウェーブでもサンセットや大きなJベイ、大きなレノッスのような波なら僕のボードはすばらしく機能する。スノーボードでサーフしてるような感じだね。それに僕は巨大な波でサーフする準備が整ってないんだ。
二つの道筋があると思う。一つはディスプレースメント、もう一つはプレーニングだ。シモンズはプレーニングハルとも言いテイルはワイドでアウトラインはストレート。揚力を最大限に求めてドラッグを最小限にする。
ディスプレースメントは水を効率良く切り裂く、大きなタンカーのようにね。このようなボードは先端が尖っている。テールもノーズもニードルノーズだ。いまのモダンショートボードがこれだね。スタイリッシュな見た目で水面を切っている。プレーニングハルはそれとは異なって水上に浮かんでいるんだ。その二つをクロスオーバーさせたのが未来のボードかな。
コンセプトを理解しているかによるよ。技術のレベルは関係なく乗れる。現行のどのショートボードよりも僕のは優しく乗れるはず。長形のアウトラインは、パドルでも、乗っていても安定感があるからね。ボリュームもあるからアスリートみたいに鍛える必要もない。
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